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理事長挨拶

理事長 橋口先生

聖マリアンナ医科大学
橋口 さおり

人は病を得ると、様々なつらさを経験します。痛みや息苦しさなどのからだの症状、気持ちの落ち込み、病気の将来についての不安、家族のことや生活の気がかりなど、つらさに早期から対応し、和らげるために、緩和医療が提供されます。緩和医療が提供されることにより、治療そのものに良い効果をもたらします。また、その方らしい人生をおくることができるように支援することも私たちの大切な役割であると考えています。この領域では、医療現場では医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、公認心理師、リハビリテーション専門職など多職種がかかわりますし、緩和医療を科学的に検証するために多くの研究がなされています。

日本緩和医療学会は1996年に設立され、治療困難な病気の全過程で患者さんや患者さんを支える方々のQOLの向上を目指して活動してまいりました。緩和医療はあらゆる医療の場面で提供されるべきものです。その実現のためには、基本的緩和医療をあらゆる医療者が提供できなければなりませんし、それを支える専門的緩和医療の充実が必要です。日本の緩和医療は2006年にがん対策基本法が制定されたことでがん医療を中心に急速に発展してましたが、今後は疾患にかかわらず提供される方向で、さらに広がると考えています。緩和医療を通して社会に貢献できるよう、精進してまいります。

掲載日:2026年6月1日