
緩和医療専門医とは
専門医制度が始まり、4年目となりました。会員の皆様のご支援と委員・部員の協力のもと、制度整備は一項目を残し一段落しつつあります。今後は、募集要項と専門医Q&Aの方向に一貫し、状況に合わせながら小さな調整を行っていくことになります。
- 1)専門医の大切な考え方
- 専門医は、医師のためのものではなく、『国民から信頼される医師』を学会が示すことにあります。
- 2)基本的緩和医療と専門的緩和医療について
- 緩和医療は、基本的緩和医療と専門的緩和医療に分かれ、どこでも、誰でも行うことができる緩和医療は基本的な緩和医療にあたります。
一方、基本的な緩和医療下で症状が緩和しきれず難渋した時、他科や他施設からの相談にのることができ、適切な助言を行い、症状緩和を達成したり糸口を見出したりできることが、専門的緩和医療に求められます。 - 3)緩和医療専門医に求めること
- 専門医Q&Aに求められる資質が記載されています(P.3 II-1.
専門医要件)。
その中でもとりわけ、臨床では所属する診療科内での診療活動に留まらないコンサルテーションで臨床現場に還元すること(または、還元するだけの力を持っていること)、教育では、指導医として国民に信頼してもらえる後進医師の育成に当たることができること、さらに、研究面においては、ご自身の研究哲学ではなく、標準的な手法や考え方を若手に指導できることが求められます。これらの基礎にあるのは、コミュニケーション力です。2010年の認定試験では、シナリオにそった模擬患者との臨床面接試験を取り入れました。
形骸化した専門医制度の見直しと再構築が国内では始まっています。国民の健康とQOLの維持、向上に寄与することができる実のある制度であるために、委員会一同、臨床の傍ら時間や労力を注ぎながら努めております。医師の皆様、十分な試験の準備は要しますが、それが緩和医療の底力になると思っています。是非、試験にチャレンジし、一人でも多くの専門医がご活躍下さいますよう心より願っております。
専門医認定・育成委員会
委員長 有賀悦子




