Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.61
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2013  61
口演45
外来業務
座長・報告  愛知国際病院 ホスピス  井手  宏
座長  名古屋市立大学病院 緩和ケア部  坂本 宣弘
 多様な内容の7題の発表が行われた。
 演題1:大学病院におけるがん相談外来について報告され、医療者からの依頼内容と実際の相談内容が異なっていることも多く、潜在的ニードの把握ができ、必要な援助へ繋がっていけることが紹介された。限られた時間と人手の中での相談業務の効率化、他部署との連携が今後の課題とされた。
 演題2:がん看護専門外来における電話対応が医療施設との繋がりを持ちたいと思う患者や家族へ安心感をもたらしていることなどが報告された。曜日別件数では月曜日と金曜日が多いことから、先ずはその二つの曜日から開始すればという実際的な助言があった。
 演題3:緩和ケア病棟に入院する前に緩和ケア専門外来で症状コントロールを行うことで、初診から緩和ケア病棟へ入院するまでの期間が長くなり、平均在院日数が2週間短縮され、入院後在宅へ戻るケースが出るなどの効果を認めたことなどが報告された。
 演題4:緩和ケアを必要とする患者の緊急入院を緩和ケア科の医師が一般病棟で担当するという緩和ケア病棟だけでなく病院全体で緩和ケアを行っている現状が報告された。一般病棟を利用することで、緩和ケア病棟満床時、夜間・休日の入院対応も可能となり、緩和ケア提供施設としての責務を果たすことが出来ていた。
 演題5,6:ともに「がん患者サロン」の調査結果報告がなされた。「生きる勇気や希望を持てる」「役割を見いだす」という利用者にプラスの変容をもたらすなど、その効果は有意義なものであった。しかし、施設によっては予算や人員などの面で病院からの協力が得られず、今後の発展には病院の さらなる理解や診療報酬として認められることが望まれた。
 演題7:がん患者の有症率・相談支援ニーズとバリアについての4施設調査(12093対象中6516人回答)について報告された。疼痛や不眠などの有症率は15〜25%に留まった。情報へのニーズが高く治療や身体に関しての相談が多い、暮らしや心の問題は少なく相談しづらいなどの問題点が明らかになった。

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