Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.61
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2013  61
口演43
多職種協働2
座長・報告  公益財団法人がん研究会有明病院  濱口 恵子
 海津未希子氏らは、がん性疼痛緩和指導の充実と指導管理料算定に向けて多職種WGを結成し、計画書や患者説明用紙の作成、患者指導を多職種で行うしくみを構築した。その結果、算定率は8.0%→57.6%に上昇した。今後の課題として、算定システムの改善、外来患者へのしくみ作り等をあげられ た。
 本田正宏氏らは、多職種で構成される緩和ケアチームはメンバー間の情報共有が必要な一方、PC操作に不慣れな職員が多い状況をふまえて、MicrosoftExcelで患者情報シートを作成し、時系列の記録、点数化した問題点を自動的にグラフ描画ができるようにした。この取り組みにより、情報収集の時間が短縮(30%)し、症例検討の時間を増やすことが可能になったことを発表された。
 阿瀬寛幸氏らは、乳がん骨転移患者に対して、担当医、整形外科医、放射線医、リハ医、病棟看護師、退院支援看護師、緩和ケアチーム、社会福祉士、理学・作業療法士が参加するカンファレンスを隔週で開催した上でリハビリテーションを行い、自宅退院に至った13例を分析した。その結果と、1事例の提示から、一同に会して情報共有し、リスクを最小限にする指導と環境調整ができたことと、退院支援看護師から訪問看護師やケアマネに共通認識できたことを発表された。
 川嶋麻有氏は、「歩けるうちに帰りたい」という意向をもつ患者に対して、退院支援を行う際に家族や多職種との連携の問題から時間的なロスが生じた事例を紹介し、情報共有や各職種の専門性や役割をお互いに理解することの重要性を発表された。
 川口美喜子氏らは、緩和ケアチームの栄養士が、がん治療を受ける患者や終末期患者の物語を直接聴き、食べたい欲求、思い出の味覚、患者の希望をかなえる「口にしたいメニュー」を完成。マンパワーの問題はありながら、栄養士が直接患者に接し、心理状態を把握した食の提案が重要であり、栄養アセスメントと介入プロセスを考察していく重要性を発表された。

Close