Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.61
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2013  61
ランチョンセミナー11(2日目)
看護・歯科連携で行う口腔ケア
座長・報告  聖隷三方原病院 看護部  加藤 亜沙代
 終末期にある患者の口腔ケアは職種を問わず重要視されている。口腔ケアの担い手となっているのは看護師がほとんどである。しかし、他の業務もあり口腔ケアばかりに時間がかけられないのが実情である。このテーマでセッションが開催されたということは、多くの人が自施設でどのように対応すべ きか、またどのように連携すべきかと課題と感じているからだと考える。
 歯科医師である演者より、まず口腔トラブルと対応に関するミニレクチャー、所属施設での背景と歯科に対する相談件数、歯科としての介入のポイント等の話がなされた。特に、終末期がん患者の口腔ケアの目的は、単に口腔衛生状態の改善や感染予防等の機能維持だけでなく、家族のケアとしても重要であることが述べられたことは印象的であった。
 口腔ケアの重要性は理解できても、限られた人員・時間の中で適切な対応をすることは看護師にとって容易ではない。そこで人的資源を有効に活用し、必要な患者に歯科対応や口腔ケアが提供できるシステム作りが不可欠である。演者より自施設で立ち上げた歯科依頼システムを紹介された。看護師がスクリーナーとなり、「なんだかヘンだな」と思ったら簡単に相談できるシステムである。また、がん治療期から歯科介入できることも必要であり、診療科間においてもスムーズに連絡が取れるシステムを構築している。さらに、病院内に歯科がない環境での現実的な対応についても紹介され、演者の病院とは背景の異なる施設において歯科介入を検討する上で参考になるのではと思われる。
 セッション終了後、演者に直接質問される方、導入しているシステムの詳細を知りたいと言われる方がいらっしゃるなど、聴講された皆様のニードにマッチした内容だったのではないかと思われる。それぞれの施設にあった看護−歯科の連携スタイルが構築されることを期待する。

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