Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.61
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2013  61
特別企画2
東海がんプロの緩和領域への取り組み
座長・報告  東海中央病院  渡辺 正
 「がんプロフェショナル養成基盤推進プラン」は、平成24年度に始まり、全国で15の取り組みが行われている。その目的は横断的ながん治療を専門とする医療人の育成、チーム医療の発展、社会への積極的な情報発信などである。東海地区では7大学がそれぞれの特色を生かしたコースを設け、「東海がんプロ」として共同で取り組んでいる。今回は、教育活動について藤田保健衛生大学、キャンバス型のがんサロンおよび外来化学療法での緩和ケアチームの活動につき名古屋大学大学院医学系研究科から報告があった。
 藤田保健衛生大学における緩和ケア卒前・卒後教育(森 直治):外科・緩和医療学講座が中心となり、第1・3教育病院での緩和ケア病棟の運営、緩和ケアチームの活動、代謝・栄養学の研究を通して卒前・卒後教育に取り組んでいる。卒前教育では9単位の緩和医療学講義と臨床実習、卒後教育として大学院講座、緩和医療専門医養成コースなどを行っている。
 キャンパス型緩和デイケアの実践活動(阿部まゆみ):名古屋大学大幸キャンパスにて「ライフトピアサロン」が2008年スタートし、現在まで191回開催している。サロンでは健康管理のほか、個別相談、リラクゼーション、クリエイティブセラピーなどを行っている。「不安が笑いに変わる」という声があるように、がんと共存するスキルアップの支援になっていると思われる。
 早期からの緩和ケア:外来化学療法と併用する緩和ケアの取り組みについて(杉下美保子):がん薬物療法は外来にシフトしてきているため、外来治療中における緩和ケアの必要性が高まっている。2009年11月より年3 ヶ月で化学療法部における外来患者依頼は34件で、内容は疼痛が32件と最も多かった。小児がん患者の家族ケアの一例は、child life specialist との連携の下に行われ印象の深い事例であった。
 今回の3題の先進的な活動報告と討論を通して経験を共有することができ、今後の活動に大きな示唆を与えるものとなった。

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