Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.60
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2013  60
口演11
身体的苦痛2
座長・報告  呉医療センター・中国がんセンター 緩和ケア科  砂田 祥司
座長  千葉県がんセンター 緩和医療科  坂下 美彦
 非常に人気のあるセッションのためか、会場の外にまで聴衆があふれる状態でした。
 演題1:別府医療センターの武内氏は、神経障害性疼痛に対しガバペンチン投与により十分な除痛が得られない4例に対して、プレガバリンに変更して良好な疼痛コントロールが得られたという発表をされました。
 演題2:近畿大学の松岡氏は、神経障害性疼痛に対しプレガバリン投与により十分な除痛が得られない15例に対して、抗うつ薬のデュロキセチンを投与し、7例に疼痛軽減が認められ、4例に眠気・ふらつきが改善されたという発表をされました。
 演題3:聖隷三方原病院の今井氏は、ガイドライン第二選択薬投与で改善しない終末期がん患者の難治性嘔気8例に対しオンダンセトロンを投与し、投与後24時間のSTAS-Jスコアが全例低下したという発表をされました。
 演題4:岡山赤十字病院の渡辺氏は、体動時痛のある骨転移のある2例に対し強オピオイドから経口トラマドールに変更し、効果があったという発表をされました。強オピオイドで満足できる除痛が得られない場合はトラマドールを試すことも選択肢になると思われました。
 演題5:救世軍清瀬病院の赤司氏は、癌患者の死前喘鳴に対しスコポラミンの院内製造軟膏を使用し効果があったという発表をされました。スコポラミン1gに親水軟膏を加えて計20gとするのですが、製造に少しコツが必要であるようです。
 演題6:宝塚市民病院の松田氏は、メサドンの治験を4例行った結果を発表されました。内服剤2例、貼付剤1例、注射剤1例からメサドンに変更し、4例すべてに満足できる鎮痛効果を得られました。2例に心電図上QT延長を認めましたが、メサドンの投与中止により心電図異常は改善しました。

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