Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.60
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2013  60
ランチョンセミナー5
再発とともに生きる
〜乳癌の場合〜
座長・報告  岡山大学病院 緩和支持医療科  松岡 順治
 学会2日目のLS5では満員の観衆のもとにランチョンセミナーを行うことができた。登壇の中村先生はこの日世界遺産に登録された富士山の写真とともに柔らかい語り口でご講演を開始された。再発乳がんを火山の噴火にたとえながら、その治療の進歩についてご講演を進められた。いまは山頂にも登ることができる富士山も江戸時代には度々噴火していたこと、再発乳がんの治療も同様に、新しい治療法の開発によって年々改善されていることが示された。先生の示された少し前の東京の写真からは今日の東京の姿は想像もできない。同様にいまは夢物語に思えても、将来は「昔、乳がんという病気があった」といえる日が来るのではないかとも思えた。再発においては副作用が少なく日常生活を送ることができるような治療を選択することが肝要であることも示された。QOLをたかめるためにも現状を知り最悪に備える覚悟は必要であるが、再発しても希望を持って日常をおくることが肝要であることを示された。多くの乳がん患者さんとそれをケアする医療者に希望を与えるおはなしであった。

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