Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.60
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2013  60
シンポジウム6
緩和ケアNST(栄養サポートチーム)の役割
座長・報告  社会医療法人 緑壮会 金田病院 外科  三村 卓司
座長・演者  香川大学医学部附属病院 腫瘍センター PCT NST  合田 文則
 シンポジウム6では、合田先生と共に司会の機会を与えていただき、緩和ケア領域における栄養サポートの役割について、4名の演者からご講演いただきました。
 合田先生(香川大学)の基調講演で、緩和ケアにおける栄養療法の考え方と緩和ケアNSTについて、悪疫質の最新の知見と評価方法、エビデンスに基づく多職種のチームアプローチの重要性を示していただきました。
 中島先生(東札幌病院)からは、膨大な臨床データに基づいた水分栄養管理のプランニングを水と栄養に分け、さらに食べられないことに起因する苦痛への対応について、貴重なデータをご発表いただきました。
 片山先生(福井大学)からは、緩和医療における症状緩和と在宅移行について、外科医としての積極的な関わりと全人的アプローチについて、症例を提示いただきながらご教授いただきました。
 大原先生(藤田保健衛生大学)からは、症状・機能改善補助食品「インナー・パワー」の効果について、臨床データから得られた、確かな有効性について、わかりやすく報告いただきました。
 阿波先生(藤田保健衛生大学)からは、栄養指標でもあるトランスサイレチンについて、予後予測因子として有用であることを、非常にクリアなデータを示していただきました。
 総合討論では、それぞれの施設におけるNST の取り組みについて、そして栄養療法からwell-beingの向上にシフトする際の指標、評価方法について、さらにシフトする際の情報共有、家族への対応方法について意見の交換がなされました。ガイドラインも提示はされていますが、まだon-going の事も多く、エビデンスやデータが少しずつ集積されてきていることが示されました。
 会場からは、在宅緩和ケアをされている先生からの質問もあり、在宅へとつなげていくことが今後の検討内容としてあげられました。
 非常に内容の濃いセッションでしたが、参加者の皆さんも最後まで熱心に聞いていただいたことに深謝いたします。

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