Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.56
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2012  56
学会印象記
第2回ELNEC-J 指導者交流集会に参加して
社会医療法人 博愛会相良病院  江口 恵子
 第17回日本緩和医療学会学術大会の会期中に、標記の交流集会が開催された。
 学会最後の時間帯ということもあり、参加者は56人と少ない人数ではあったが、全国での取組みが積極的に行われていることが実感される熱気に溢れた交流集会であった。
 実施報告はそれぞれの立場や検討課題に応じて3題が報告された。
 “北海道初の開催、キックオフの位置づけ”として北海道医療大学がんプロフェッショナル養成プランが主催して実施された北海道医療大学の川村三希子先生は「対象者の教育ニーズから教育目標の吟味・教育方法の選択まで」として報告された。学習を効果的にするための環境の配慮の重要性、ファシリテータ一人ひとりが環境になることを意識するということは当たり前のことではあるが極めて重要な課題であると再認識した。
 名古屋市立大学病院の「地域への緩和ケア看護教育の普及・在宅療養移行支援における看護職間の連携強化のために実施している教育プログラム」の3年目の集大成として2回実施された古賀和子先生は、プログラム作成上の工夫について詳細事項まで記載したファシリテーターマニュアルを作成され、参加者は大変貴重な示唆を得られた。地域での継続開催に向けての「あいちELNEC-Jを盛り上げる会」の立ち上げに継続され、多施設スタッフ間の協働感も生まれ全県的な活動への拡がりが進み、着実な発展を感じた。
 鹿児島がん看護研究会の取組みとしては、納得して学べるようなプログラムにということで3日間のプログラムとし、緩和ケアとEOLをどのように整理して行うかについて議論し、特に“その人らしく生きるためのケアが目標で、そのためには意思決定支援について充分理解できる”ことを目標に教材を選択しモジュール間の連携を行い実施したことを報告した。
 その後、「気づいたこと」「よいと思ったこと」「自分たちで工夫できると思ったこと」などを<運営><教育方法>の2つの観点から地域別に分かれてグループワークを行った。施設における実施から看護協会の年間研修企画として実施している県の報告など、参加者同士今後の取組みへ大いなる示唆が得られた。どの研修会においても高い満足感や達成感が得られており、この研修会が現場の看護師の教育ツールとしてその有効性を評価し、できるだけ早期に予算化されるなどの措置が行われ、開催者の負担を少なくして行われるよう学会としての取組みを進めていく必要性を強く感じた。

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