Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.56
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2012  56
Journal Club from Pallative Care Research
迷惑をかけてつらいと訴える終末期がん患者への緩和ケア
─遺族への質的調査からの示唆
大阪大学大学院 人間科学研究科 臨床死生学・老年行動学研究分野
古村 和恵

Komura K,Morita T,Akazawa T,Sanjo M,Tsuneto S,Shima Y.Palliative care for cancer patients who experience self-perceived burden: suggestions from an qualitative study for bereaved family members. Palliative Care Research 2012;7(1):142-8.

【抄録】
終末期がん患者はしばしば家族や医療者に対する負担感(self-perceived burden)を経験するといわれている。負担感を和らげるためのケアが必要とされる一方で、 どのようなケアが望ましいかを実証した研究はほとんどない。本研究では、終末期がん患者の感じている負担感の実態と、 患者の負担感を和らげるために必要なケアを調査するために、28名のがん患者の遺族を対象に半構造化面接を行った。内容分析の結果, 「がん患者の負担感の内容」(例: 下の世話をしてもらうのがつらい)、「がん患者が行っていた負担感に対するコーピング」(例: 家族の仕事や予定を優先するようにいう)、「家族の気持ちと対応」(例: 患者の遠慮は家族への思いやりの表れだと思った)、「患者の負担感に対して必要なケア」(例: ことさら何かを強調するのではなく、自然な言葉がけをする)が抽出された。収集された患者の負担感を和らげるためのケアの有用性の評価が今後の重要な課題である。

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