Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.54
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2012  54
Journal Club

化学療法における末梢挿入型中心静脈カテーテルの有効性、安全性の検討

亀田総合病院 呼吸器内科  浅井 信博

Asai N,Ohkuni Y,Yamazaki I,Kawamura Y,Matsunuma R,Nakashima K,Iwasaki T,Ito K,Ouchi T,Kaneko N.Efficacy and safety of peripherally inserted central catheters in patients receiving chemotherapy.Palliative Care Research.2011;6(2):233-6.

【背景】
 化学療法施行時に血管外漏出は深刻な問題である。血管外漏出は高齢者、PS不良、糖尿病の合併や化学療法を繰り返し受けている患者で頻繁に見られる。 また治療、検査のために繰り返し施行される静脈穿刺は癌患者にとって苦痛である。
【目的と方法】
 我々は化学療法における末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC) の有効性、安全性を検討するために2008年4月から2010年12月に当院でPICCを用いて化学療法を施行した癌患者を後方視的に検討した。
【結果】
 本検討で対象患者は10例(男性4例、女性6例)。年齢中央値は59歳(17-69歳) だった。10症例に計13回のPICCが挿入された。原疾患は平滑筋肉腫が最多であった(n=3、30%)。肺癌 (n=2、20%)と血液腫瘍 (n=2、20%) が次いで多く見られた。平均のカテーテル留置期間は46日だった。カテーテル感染は2例に見られた(15.4%)。 静脈炎、血栓症は認めなかった。
【結論】
 PICCは繰り返す静脈穿刺や化学療法に伴う合併症を減少させ得る、加療中の患者において有用な手段のひとつである可能性がある。さらなる症例の集積が待たれる。

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