Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.54
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2012  54
各職種主催交流集会
心理社会的サポートの充実をめざして
〜ソーシャルワーカーの相談支援―現状と課題
座長・報告  医療法人 東札幌病院  田村 里子
 全国的にがん患者と家族への相談支援の充実が図られ、第16回緩和医療学会では、相談支援に関わるソーシャルワーカーの各職種交流会を行いました。この企画は、各医療機関内において相談支援に携わっているソーシャルワーカーの現状と課題を共有し全国のソーシャルワーカー達のネットワーク作りの場として大変貴重な機会となりました。緩和医療学会でソーシャルワーカーの会員はまだ多くはありません。しかし会場には会員、会員外のソーシャルワーカーたちが多く参加し学会活動の必要性も共有されました。
 埼玉国際医療センターの御牧由子さんは、がん相談支援センターにおけるがん専門相談員として、また緩和ケアチームの一員として活動されているソーシャルワーカーの立場から「人としての尊厳を支える〜多分野・多機関のソーシャルワーカーの協働による支援」のテーマで発表されました。松山ベテル病院の太田多佳子さんは、「生活に医療が溶け込む為の先手を打つソーシャルワーク〜在宅緩和ケアのサポートネットワーク形成」として、療養生活を支えるために、在宅でのその方らしい「暮らし」を作っていく援助について話されました。
 ソーシャルワーカーは、患者と家族というミクロレベル、地域の医療・福祉・介護・教育などの協働体制のメゾレベル、社会保障といったマクロレベルの重層的なシステムをつなぎつつ支援します。交流会では、協働による有機的なサポートネットワーク形成の可能性の再確認と、研究的な取り組みの重要性が再認識されました。
 同じ緩和医療で臨床をしながらも今までなかなかな出会う機会を持てなかったソーシャルワーカー達が、終了後も交流を深め合う姿が見られ、こうした機会をいただけたことへの感謝とまた継続を希望する声が寄せられました。

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