Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.53
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2011  53
Journal Club

緩和ケアを受ける全ての成人患者に適応可能な新しいQuality Indicator の開発

東北大学大学院医学系研究科保健学専攻 緩和ケア看護学分野  花田 芙蓉子

Claessen SJ, Francke AL, Belarbi HE, Pasman HR,van der Putten MJ, Deliens L. A new set of quality indicators for palliative care: process and results of the development trajectory.J Pain Symptom Manage. 2011 Aug; 42(2):169-82.

【目的】
 緩和ケアにおけるQuality Indicator(QI) はこれまで開発されてきたが、それらは「がん緩和ケア」や「在宅緩和ケア」に特化したものであった。本研究の目的は、オランダの緩和ケアを受ける全ての患者に適応可能な新しいQIを開発することである。
【方法】
 文献レビューや専門家の議論をもとに新しいQIの草案を作成した。項目の選定・修正や実施可能性・有用性の検討のため、患者や親族、介護者に対するインタビュー調査や、在宅緩和ケア、緩和デイケア、ナーシングホーム、ホスピス等、多様な設定で14名の患者を対象に調査を実施した。
【結果】
 新しいQIは、「患者への緩和ケアに関するQI」と「親族に対するサポートもしくはアフターケアに関するQI」の二部構成となった。「患者への緩和ケアに関するQI」は、4カテゴリー(疼痛や身体症状のマネジメント・心理社会的well-beingのケア・スピリチュアルwell-being のケア・一般的状況)の全33項目から成り、「親族に対するサポートもしくはアフターケアに関するQI」は、3カテゴリー(親族の心理社会的スピリチュアルwell-being のケア・一般的状況・アフターケア)の全10項目の構成となった。
【結論】
 緩和ケアを受ける全ての患者に適応可能な新しいQIが開発され、実施可能性・有用性が示された。
【コメント】
 緩和ケアはがん患者のみでなく非がん患者へという流れの中で、この新しいQIは非常に有用であると考えられる。今後はさらなる調査を行い、普及していくことが望まれる。

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