Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.50
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2011  50
学会印象記
第23回日本サイコオンコロジー学会総会
国立がん研究センター東病院臨床開発センター  藤澤 大介
 2010年9月24〜25日、第23回日本サイコオンコロジー学会総会が、名古屋にて、日本認知療法学会との合同大会として行われました。合同開催の理由は、古川壽亮大会長(京都大学大学院医学研究科)の前任地である名古屋市立大学が、サイコオンコロジーと認知療法の双方において日本の中心的な役割を果たしてきた、ということにあるのでしょうが、この2学会のカップリングは、日本のサイコオンコロジー全体にとっても象徴的な感を持ちました。
 日本のサイコオンコロジーも黎明期を過ぎ、現在成熟の途にあります。実臨床では、がん医療における心のケアの重要性は、緩和ケアの発展とともに自明のこととなり、サイコオンコロジーに専門性が求められる時代となってきています。個人レベルでいえば、「がん患者の心のケア」はむしろ、プライマリーケアスタッフに譲り、サイコオンコロジストとしての専門性をいかに持つかが重要になりつつあるといえます。たとえば認知療法のような専門的カウンセリング技術は、その専門性の一つといえるでしょう。サイコオンコロジーの専門性の広がりをイメージしていただく一助として、学会のシンポジウムのタイトルを列挙したいと思います。「サイコオンコロジーの世界にようこそ」「医療における認知行動療法」「在宅におけるサイコオンコロジー」「看護師が習得するべき気持ちに関するコミュニケーション」「がん患者に対するさまざまな精神療法」「がん患者と向き合う家族〜子供の心・親の心」「サイコオンコロジーと臨床倫理」「サイコオンコロジーの今日的課題を神経心理学から考える」「緩和ケアチームによる心のケア」「精神療法のRCT」。
 来年度の日本サイコオンコロジー学会は大宮で開催されます。詳しくは、最近リニューアルされた学会ホームページ(http://www.jpos-society.org/)をご覧いただけると幸いです。

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