Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.50
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2011  50
Journal Club
「京都府がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」の評価
京都府立医科大学附属病院  小西 洋子

Yoko Konishi, Toyoshi Hosokawa, Yuko Kanbayashi, Sawako Fujimoto, Koji Okada Evaluation of “Palliative Care Workshop for Physicians Engaged in Clinical Practice for Cancer Treatment” Held in Kyoto Palliat Care Res 2010; 5(2): 152-161

【目的】
 「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」のプレテスト・ポストテスト結果を解析することによって研修会の教育効果を検討する。
【方法】
 厚生労働省の指針に準拠した「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会」を2008年6月7日、8日に本邦で最初に京都で開催した。研修会受講者は、医師56名のほか,自由参加の看護師77名,薬剤師23名およびその他の医療関係者の合計163名であった。研修会の前後に行ったそれぞれ7つの分野群から成る25問のプレテストとポストテストの結果を解析し,研修会の教育効果の評価を試みた。ただし、設問内容は、医学的知識を必要とするものであったため、解析対象を医師・看護師・薬剤師に限定した。
【結果】
 プレテストの平均正答率は医師87.9%(全体78.9%)、ポストテストは医師94.9%(全体89.1%)であった。成績は有意に上昇し、研修会は有意義であったと考えられた。しかし、精神症状に関する設問については、医師、コメディカルともに、研修会の前後で最も低い正答率であった。
【コメント】
 今回実施した研修会は十分な教育効果をもたらしたが、精神症状関連、特にせん妄に対する重点研修が今後必要であることを、これらの結果は示していた。今後行われる緩和ケア研修会においては、この点を充実するような配慮が望まれる。
 全国初の緩和ケア研修会の単回での結果であるため、今後の研修会の結果を加え、例数を増すことにより、新たな検討を加えることが今後の課題と考える。

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