Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.49
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2010  49
学会印象記
第15回日本緩和医療学会学術大会
財団法人薬師山病院 副院長  馬場 祐康
 2010年6月18〜19日、第15回日本緩和医療学会学術大会が志真泰夫大会長(筑波メディカルセンター病院緩和医療科)の下、「いつでもどこでも質の高い緩和ケアを」をテーマに東京国際フォーラムで開催されました。参加者は、事前登録3,978名、当日 2,862名の計6,840余名とお聞きしました。参加の皆さんも感じておられると思いますが、私はこの学術大会への関心の高さと期待が年々大きく膨らんできていることを実感しました。志真大会長による基調講演「緩和医療学の15年」は、これまでの振り返りと「全人的ケア」、「サイエンス」をキーワードに今後の展開を期待する内容で、先生の熱い思いが伝わってきました。特別講演、「がん疼痛の薬物療法」と「苦痛緩和のための鎮静」に関するガイドライン改訂に合わせたシンポジウム等盛りだくさんの企画があり、 どこの会場に行くか悩ましさもありました。また今大会は演題数の豊富なことも特徴で828題が採択されています(採択率81%)。2007年からのJ-HOPE(遺族によるホスピス・緩和ケアの質の評価に関する研究)、2008年からのOPTIM(緩和ケア普及のための地域プロジェクト)研究の成果が数多く発表され、日本発の知見として意義のあるものと思われました。日常診療の視点からも多くの発表があり、中でも渡邊紘章氏の「終末期がん患者におけるビタミンB1欠乏に関する検討」は、可逆的なせん妄の原因の一つにビタミンB1を指摘されていました。今学術大会も各会場での職種、科を超えた会員相互の知識向上と交流により、私に大きなエネルギーを与えてくれました。さらに懇親会では、優秀演題の表彰式、専門医第1期生の方々のご紹介があり、会員の大きな目標として輝いておられました。この後、大会長からの心暖まるおもてなしも受け大いに盛り上がりました。大会長をはじめ、本学術大会を成功裡に導かれました関係の皆様に感謝を申し上げます。

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