Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.48
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2010  48
巻頭言
理事長就任にあたって
理事長 恒藤 暁
大阪大学大学院 医学系研究科 緩和医療学
 この度、理事長の任を仰せつかりました。甚だ若輩の身ではありますが、この大任をお受けしましたうえは皆様のご期待に添えますよう、一層精進して参る所存です。
 江口研二前理事長の在任中の6年間において、学会はEPEC-O(Education for Palliative Care and End of Life Care-Oncology)の開催の開始(2005年12月)、オンライジャーナルの刊行(2006年3月)、NPO法人化(2006年12月)、理事・代議員選挙制度の導入(2007年10月)、鎮静(2005年3月、2010年6月改定)、輸液(2007年4月)、泌尿器症状(2008年11月)、補完代替医療(2009年2月)、がん疼痛(2010年6月)のガイドラインの刊行、暫定指導医・認定研修施設の認定(2009年4月)、専門医の誕生(2010年4月)、緩和ケア指導者研修会・緩和ケア研修会や緩和ケアの普及啓発事業(PEACEプロジェクト・オレンジバルーンプロジェクト、2008年)の開始、ELNEC-J(End-of-Life Nursing Education Consortium Japan、2009年7月)の開始、利益相反マネジメントの導入(2010年5月)など多数の事業を展開し、これらの活動に伴い、緩和医療は普及と専門性の観点から飛躍的な成長を遂げました。これは江口前理事長を始め、多くの方々の努力の賜物であると思います。
 今後、以下の3点に取り組んで参ります。第一は、緩和医療を「広める」だけではなく、「深める」ことと「高める」ことを目指します。「深める」ために、緩和ケアチーム検討委員会を改組・ 改名し、「専門的緩和ケア推進委員会」を立ち上げ、緩和ケアチーム、緩和ケア病棟、在宅緩和ケアの質の向上と拡充を目指します。また、「高める」ために、新たに「研究推進委員会」を立ち上げ、学会が主体となって多施設共同研究を進めると共にその支援体制を整えます。さらに専門医を認定するだけでなく、その育成に力を入れることを目的に、 「専門医認定制度委員会」を「専門医認定・育成委員会」に名称変更し、新たな活動を展開していきます。
 第二に、学会の活動をより戦略的に行うことを目指します。学会には取り組むべき多くの課題がありますが、その課題を理事会で整理し、優先順位を付け、短期・中期・長期の行動計画を立て、より効果的・効率的な学会運営を行い、学会員と社会に貢献することを目指します。
 第三に、上記した行動計画を遂行するために、学会自体の組織力を高めるように努めていきます。これまでは理事会と委員会の連絡が緊密に取られておらず、その活動が透明化されていませんでした。これからは理事会が各委員会と有機的、機能的、機動的に連携することを目指し、部門制を取り入れて、各部門に複数の委員会が所属する形をとり、かつ各部門には担当の常任理事1〜3名を置き、各委員会と報告、連絡、相談などの支援をすることを考えています。
 患者・家族、社会の必要性に少しでも応えられるよう励んで参る所存ですので、皆様にはなお一層のご理解とご協力を賜りますよう、何卒、宜しくお願い申し上げます。

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