Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.45
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2009  45
口演3

痛み

座長・報告  KKR医療センター 緩和ケア科  瀧川 千鶴子
座長  島根大学医学部附属病院 麻酔科  齊藤 洋司
 第4会場では、フロアーは席が確保できない程の盛況振りで「痛み」に対し高い関心があることと活発な討論がされ参加型学会口演の雰囲気であった。8演題が報告され、内容はオピオイドの使用上の工夫に関する発表が3つ、オピオイドの使用を啓発するパスが1つ、骨転移痛が1つ、難治性疼痛に対する管理が2つ、痛み回避のための行動療法が1つであった。それぞれは、1.フェンタニルマトリックス製剤が剥奪しやすい警告、2.Patient Controlled intravenous Analgesia の回路接続部をより生体側へすることで、レスキューのラグタイムが減少できた報告、3.ブプレノルフィン・フェンタニル・ミダゾラムの舌下投与の有効性、4.レトロスペクティブな調査で、初診時に脊椎転移があり脊髄損傷になった症例は69%であることから、腰痛症状を軽視せず骨転移を早期に治療することの重要性、5.疼痛パスを用い、オキシコドン徐放錠からフェンタニル貼付製剤に切り替わる方法により、麻薬投与量が1.5倍量になった報告、6.7.がんの神経浸潤による神経障害性疼痛は難治性であるが、ステロイドをくも膜下腔に投与したり、鎮痛補助薬の副作用の対策を取りながら駆使していること、8.痛みの日記のような評価方法は負の情動を誘発し、痛みに悪影響を及ぼしている症例があり、運動療法を用いた行動療法が一つの解決策として打ち出された。
 医療現場での難治性疼痛対策と更なる痛みへの解放への警告・ケア・トータルケアプランニングが話題となり、今後の繊細な研究とケアプランニングが展開される機動力になったと思われる。臨床研究については、学会による方法論の指導や多施設共同研究などの組織的取り組みの必要性が高まっていると感じた。

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