Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.44
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2009  44
学会印象記
11th CONGRESS of The European Association for Palliative Care
に参加して
大阪大学大学院薬学研究科  岡本 禎晃
 去る5月7日から10日までオーストリアのウィーンで開催された11th CONGRESS of The European Association for Palliative Careに参加する機会を得た。EAPCは1990年から2年に1回大会を開催している。筆者は今回3回目の参加になるが、緩和ケアの心と知識との両方を吸収することのできる充実した学会であると感じている。
 学会初日は5つのワークショップがあり、熱心な討議が行われていた。2日目からは5つのプレナリーセッションをはじめ多くのシンポジウムや教育講演、口頭発表などが企画され、ポスター発表も900を超える演題があった。大阪大学からも4つの演題を発表することができた。また、オープニングセレモニーや懇親会では音楽の都ウィーンに相応しく音楽に溢れていた。
 興味深かった話題のひとつに、「突出痛をいかに治療するか」があった。この話題はいくつかのセッションで議論されていた。日本には短時間型のオピオイド製剤はモルヒネかオキシコドンしかないが、海外では既にフェンタニルの口腔粘膜から吸収されるキャンディータイプのものや舌下錠、さらには点鼻薬まで発売されており、その効果についても最新のデータが数多く発表されていた。
 最も印象的であったのは最後のプレナリーセッションにおいて、セントクリストファーホスピスの取り組みとして、学生が患者から「患者の物語」を聞き、それを寸劇にして患者の前で披露するというものであった。
 本学会では普段教科書で目にする著名人に会えることや、普段会えない友人に会えることも楽しみの一つである。機会があれば是非参加されることをお勧めする。http://www.eapcnet.org/

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