Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.44
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2009  44
口演7
化学療法・放射線療法・手術療法・他の療法
座長・報告  早石会早石病院 外科  山ア 惠司
座長  昭和大学病院 腫瘍内科  佐藤 温
 土屋らは、「緩和的化学療法」の後ろ向き調査を行った結果、治療や患者の限界を見極めることが非常に難しい場合が多いこと、そして、その際にも患者の意志決定を支えるという姿勢が重要であると考えられることを報告した。
 茂木らは、外来化学療法を受ける患者への精神的サポートを目的に、予診室専任看護師配置を行った結果、継続性のあるコミュニケーションが図られ、有用であったことを報告した。
 岩田らは、OK-432を用いた癌性胸腹水治療例において、無効例に投与を回避する指標について検討し、Palliative Prognosis Index(PPI)〈6、リンパ球〉10%が参考となることを報告した。
 南らは、多発骨転移に対するストロンチウムによる疼痛緩和療法を施行した15例について検討を行った結果、非常に有用な治療法と考えられることを報告した。
 石井らは、切除不能高度進行胃癌に対する胃空腸吻合術症例についての検討を行い、その多くが経口摂取可能となり有用であること、その適応についての検討が必要なことを報告した。
 松田らは、膵癌に対する消化管バイパス術についての検討を行い、この治療法がQOL改善に結びつかなかったStageWb症例は適応外とすべきであると結論づけた。
 川崎らは、骨転移性疼痛の緩和を目的としたMRガイド下集束超音波治療の臨床研究を開始し、現在まで施行した3例すべてに、有害事象なく、効果を認めたことを報告した。
 秦らは、抗癌剤による遅延性嘔吐に対しプロゲステロン製剤(MPA)が有効であること、ならびに、予防的投与が治療的投与に比し、より効果的である可能性についても報告した。
 種々の治療法に関するものから患者サポート向上への取り組みまで幅広い分野にわたる発表であった。今後のさらなる進展と成果、そして普及が期待される。

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