Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.44
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2009  44
口演5
地域連携
座長・演者・報告  医療法人白髭内科医院  白髭 豊
座長・報告  医療法人拓海会 大阪北ホームケアクリニック  白山 宏人
 前半4題は、緩和ケア普及のための地域プロジェクト(OPTIM)の4地域からの発表だった。浜松からは、介入プログラムの実施可能性と有用性調査を行った発表で、緩和ケアセミナー、在宅特化型診療所を対象としたアウトリーチ、市民対象の緩和ケア講演会、多職種のフォーカスグループについて、有用との評価であった。鶴岡からは、03年に構築したASP型の診療情報共有システム「Net4U」を利用し、施設を超えた多職種が密に情報交換しながらケアを提供するようになったという報告であった。今後の発展が期待される。柏地区からは、症例検討会を分析し課題と解決法の抽出を行った。地域連携における課題は「退院調整の開始が遅い」、「在宅医療者側が患者・家族の必要な情報を得られない」などであった。長崎では、拠点病院緩和ケアカンファランスへの定期出席や、地域連携室との在宅移行に課題のある症例の協議(ハイリスクカンファランス)で在宅移行の症例が増加しているとの報告であった。
 後半4題は、地域の取り組みの発表だった。岡山からは、病院の治療チームと地域のプライマリーチームが協力体制構築のための調査結果が報告され、現状の課題や取り組みについての報告だった。長崎からは、入院患者に対して「退院支援・調整プログラム」を用いて早期からスクリーニングを行った結果、退院支援の相談件数、在宅への移行件数、在宅死の件数が増え、スクリーニングシートは有用との報告だった。群馬からは、小児がん患者の在宅緩和ケアを実施するに当たり、地域の訪問看護ステーションに対して調査を行い、病院との事前の打ち合わせや適宜相談出来る体制構築が連携の必要な要件との報告であった。京都からは、約4年間に自施設で亡くなったがん患者の療養場所について調査を実施し、療養場所の選択が診療科や担当医師によって差があるという課題に対し、今後全体として取り組むとの報告だった。

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