Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.42
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2009  42
学会印象記
第2回日本緩和医療薬学会年会に参加して
聖路加国際病院薬剤部  玉井英子
 2008年10月18日〜19日にかけて、パシフィコ横浜にて第2回日本緩和医療薬学会年会が開催されました。年会のテーマは「緩和医療の知識・技能・態度をみがく」であり、プロフェッショナルを目指す者は、知識の裏づけとそれに見合う技能、人と向きある態度を磨かなければならないという思いが盛り込まれた学会でした。
 本学会で特に興味深かったのはイギリスより来日された、トワイクロス先生の特別講演でした。演題名は「Symptom Management in Advanced Cancer」と我々の緩和領域のバイブルとなっている武田文和先生が監訳された「がん患者の症状マネジメント」と同じタイトルで非常に丁寧に話されていました。会場はパシフィコ横浜の中でも一番大きいメインホールでしたが立ち見が出るほど盛況でトワイクロス先生のご講演を心待ちにしていた様子が伺えます。そして座長はもちろんトワイクロス先生と親交が深い武田文和先生でした。
 トワイクロス先生は症例を提示しながら基本的な症状緩和の方法を示されていましたが、先生のご講演の中で特に印象的だったのは、年会テーマにも掲げられている「態度」についてのコメントです。臨床の現場では知識、技能を持ち合わせるだけではなく、人と向き合い接する態度をみがく事が大切であると仰っていました。
 またトワイクロス先生は懇親会にも参加されましたが、なんと私は懇親会会場までトワイクロス先生、武田文和先生とタクシーをご一緒させて頂くという幸運を掴みました。はじめは非常に緊張しましたが、トワイクロス先生は始終分かりやすい英語でお話しをされ、聖路加国際病院理事長日野原重明先生の病棟回診の事や緩和ケア病棟の事を質問されたり、以前横浜を訪れた時の印象を話されたりと始終談笑され先生の優しさや人柄の良さを深く感じました。
  今回の学会は、まだ設立して2年目ではありましたが、約2200名と多くの参加者があり、薬剤師が緩和医療の必要性を感じていることが伺われました。私は緩和医療を志す者として、この様な貴重な時間を得られたことをとても嬉しく思う一方、薬剤師としての使命をまっとうできるよう日々邁進していこうと心に誓った学会でもありました。
 (最後に宣伝になってしまいますが、2010年に私たちのバイブルの最新版が出版されるとのこと事です。)

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