Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.40
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2008  40
ランチョンセミナー9
ケアする人のこころのケア:音楽が創り出す「場」
座長・報告 札幌医療生活協同組合
ホームケアクリニック札幌 前野 宏
 このランチョンセミナーは会場に入った参加者はまずそのいすの配置に「これは何かある?!」と思ったのではないでしょうか。北海道医療大学の近藤里見先生が講師であるこのランチョンセミナーはただお弁当を食べて良いお話を聞くというのではなく、参加型のセミナーでした。
 前半は、スライドと音楽を使った近藤先生のお話。特に北海道の支笏湖で行われた音楽療法士の「リトリート(退修会)」の模様をお話しされた。まさにこの日のテーマである「ケアする人自身の心のケア」が必要なこと、そのためには「リトリート」が必要であるというメッセージが伝えられたのだと思う。そのリトリートに参加した音楽療法士が支笏湖で創ったというきれいな音楽が印象的であった。
 さて、後半がこのセミナーの本番であった。何人かが前に出て近藤先生の指導の元、いろいろな楽器を演奏し、即興の音楽が創られてゆく。ただし、即興というのは慣れていないのと照れもあり、ちょっとうまく行かない人もいたようである。
 最後は、全員が立って近藤先生が前日にこのセミナーのために創ったという小さな曲をみんなで体を動かし、手を打ち鳴らして歌った。
 “Love is the only power. Love is the only way.”という歌詞の短いけれどすてきな曲であった。この曲を何回も繰り返すことにより、最後は全員が不思議な一体感を味わうことができた。これは、人間の言葉ではなす事のできない、音楽が持つパワーであろう。
 すばらしい体験を与えてくださった近藤先生に感謝したい。

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