Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.40
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2008  40
ランチョンセミナー5
わかる・できる!オピオイドローテーション
座長・報告 JR東京総合病院 花岡一雄
 緩和医療の原点である癌性疼痛の緩和に対してはWHOの鎮痛ラダーがわが国においても次第に普及してきた。患者も医療者側も疼痛の緩和方法に対して、かなり悩みが少なくなってきたとは言え、個々の患者のオピオイドへの感受性や副作用の出現およびその程度は異なっており、疼痛緩和に難渋する場合も少なくない。もちろんモルヒネが主軸ではあるが、また、かなりのモルヒネ製剤が臨床応用されているが、つい最近までは、このモルヒネ製剤内においてオピオイドローテーションが行なわれていた。オピオイドローテーションの必要性を感じる時は、モルヒネなどの鎮痛効果に限界がある時、悪心・嘔吐や便秘などの副作用に耐えられない時、その他、剤型適応による変更が必要な時など様々である。従って、疼痛緩和においてオピオイドローテーションを必要とする場面に出くわすことは珍しくない。近年、フェンタニルパッチ製剤やオキシコドン徐放剤、オキシコドン塩酸塩水和物など次から次へと臨床使用が可能となり、オピオイドローテーションの奥幅が急速に広まってきた。加えて、緩和医療学会の終了直後の7月7日にフェンタニルのマトリックス製剤の臨床使用が開始され、一層、そのバリエーションが増してきた。演者の下山先生はオピオイドローテーションの実際からお話を始められ、そのコツそして問題点に焦点を当てて講演された。最後に講演2日後に発売予定のフェンタニルマトリックス製剤に関して述べられ、ランチョンセミナーを閉じられた。1600名収容可能な会場はほぼ満席で食い入るような聴衆の熱気が伝わってきて、本学会会員のオピオイドローテーションへの関心の深さを強く感じたセミナーであった。

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