Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.37
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2007  37
ポスターセッション P1K-1〜P1K-11
緩和ケアチーム(4)
座長・報告 : 医療法人立花病院ホスピス  藤川晃成
 全国各地のがん拠点病院の緩和ケアチームの立ち上げの現状と課題が、熱っぽく語られた。その中で印象に残ったことを紹介する。島根大学付属病院ではチームがしっかりしていたので途中から専従医師が不在となっても、活動は大きな変動無く継続できた。社会保険中京病院では緩和ケアチーム発足後、がん患者の有痛率が36%から16%まで減少した。国際医療福祉大学三田病院では、立ち上げ初期からWHO方式の疼痛治療法導入率の向上と、鎮痛補助薬処方が増加した。一方各施設でケアチームの発足で勉強会やカンファレンスを開催しても、全体に医師の参加が少ないことが課題であった。また熱心な医師の移動に伴い活力が低下した例が見られた。そしてやはり院長など病院のトップの意気込みと積極的な関与がチームの活性化や病院全体への緩和ケアの浸透に大きく関係していることが示されていた(とくに外部講師の招聘、内部の専門家による勉強会の立ち上げに病院全体としての支援)。また専従者の存在や緩和ケアチーム内でのコミュニケーションとしての独自マニュアル作成も発展のポイントになると思われた。住友病院ではトップの意気込みの下、他院のアドバイスを下にアンケートを実施し、麻薬などの知識が乏しいという結果では薬剤師が中心に緩和ケアマニュアルを作成。その後モデル病棟を作り、症例検討会の開始、ケアチームの存在の周知と知識拡大のために院内で緩和ケア大会を開催し、外部講師の講演、アンケート結果の公表、症例検討の報告、院内医師による疼痛コントロールの講義、緩和マニュアルの配布など実施して、スタートは順調という。セッションでの今後の課題として、さらなる医師への啓蒙と、在宅支援や転院などの療養場所のスムーズな移動の選択に対する情報の充実、助言などの社会的支援と、スピリチュアル・ケアの発展、充実などが重要となっていると感じられた。

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