Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.37
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2007  37
一般演題口演15
チーム医療(2)
座長・報告 : 大阪府立成人病センター 泌尿器科  目黒則男
 このセッションでは、異なった病院形態の中で活動する緩和ケアチームの現状とそれぞれのチームのかかえる課題が、検討報告された。
 O15-1は、がん難民救済のためには、一般病院での緩和医療の充実が必須であり、主治医主導型コンサルテーションチームが医師を育て、院内を啓蒙することで緩和医療の普及が達成されると報告した。
 O15-2は、コンサルテーションチームからの報告である。依頼件数を増やすために、リンクナースをもうけ、勉強会を開催した。オピオイド投与症例を薬剤部で把握し、回診した。また、看護師には緩和医療に専任できる時間を確保することで、負担を軽減している。年約400症例と多くの症例に介入することができた。
 O15-3は、大学病院における緩和ケアチームの報告である。チームへの依頼としては、疼痛緩和が多く、チームの認知率は上がっているが、依然としてオピオイドに対する偏見や認識不足が緩和医療の普及の妨げとなっており、教育の普及などが望まれた。
 O15-4は、急性期病院における緩和ケアチームの報告である。医師看護師による毎日の回診、週1回のカンファレンス、月1回のリンクナースとの勉強会などを通し、活動を普及させることで、年約300症例のコンサルトをうけた。また、化学療法との併用での依頼や手術前からの依頼が増加した。
 O15-5は、大学病院におけるコンサルテーション型緩和ケアチームの報告である。活動期間中約1000症例の死亡があり、チームが関与したのは30症例にすぎなかった。診療科によって依頼件数に差があり、オピオイドに関する知識にも違いを認めた。
 O15-6は、急性期病院における看護師からの報告である。入院時からプライマリー看護師を中心に、症状緩和を行い、在宅療養に向けての地域連携が必要である。そのためには、医療チームの充実と地域連携(尾道方式)を密にする必要がある。
 チームの活動の報告から感じることとして、病院によってチームの形態が違うことが認識できた。経験と反省の中からその病院にあった緩和ケアチームが、謙虚に再考され、再編される様子を知ることができ、スタッフの献身的な努力に感銘を受けた。院内でよりよい緩和ケアが提供され、地域に継続されることが今後の共通の課題と考えられた。

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