Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.36
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2007  36
ポスターセッション P1R-1〜P1R-11
事例(2)
座長・報告 : 名古屋大学医学部保健学科看護学専攻  安藤詳子
 兵庫県立西宮病院の廣岡夕子氏より、患者の「家に帰りたい」希望を2度の外泊で支えたケア、兵庫県立加古川病院の安宮加代子氏より、患者・家族と訪問看護師と外来看護師の間で交換日記を活用し患者の在宅希望を支えたケア、山鹿市立病院の船津万記子氏より、病院スタッフとかかりつけ医が綿密に連携して患者の希望通り最期を自宅で看取ったケア、さらに、医療法人社団淳友会わたクリニックの渡邉淳子氏より、易出血性乳癌病変からの悪臭と出血に対しトロンビン末・エピネフリン・メトロニダゾール含有親水軟膏を用いてコントロールし在宅での看取りを実現した実践が報告されました。11題中4題が在宅療養を支えた実践でした。
 また、米子博愛病院内科の大村宏氏より、悪性リンパ腫の化療がリツキサン登場で効果を継続し患者の生き甲斐であるパッチワークにかける情熱もあって8年間の有意義な闘病生活を実現した事例、慈泉会相澤病院の安藤恵子氏より、急性期病棟スタッフが緩和ケアチームのコンサルテーションを得て、最期まで「排泄はトイレで」という患者の希望を支えたケア、宝塚市立病院の川上朋美氏より、緩和医療を拒否した若年肺癌患者に生きる希望を支えながら症状緩和を勧め、家族の希望で予後告知をせずに看取り、病状説明のあり方を提起した報告、旭川赤十字病院の遠藤恵氏より、予後週単位にある膵臓癌患者の妻がパーキンソン病で他施設に入院中であったのを転院で受入れ同室入院を試みた医療スタッフの積極的な関わり、大阪府済生会千里病院の坂本寿代氏より、患者の終末期における物理的・人為的環境を整えて穏やかな受容を支えたケア、東京臨海病院の佐藤知佳氏より、定期的な看護面接により患者と家族の意向を反映したケア、愛知県がんセンター中央病院の佐野雄三氏より、看護師のイニシアチブに対する評価が発表されました。
 いろいろな方法を駆使して今その時に精一杯できることを丁寧に取り組んだ貴重な実践でした。アプローチや取り組む勇気を分かち合い、より良い実践を積み重ねていきたいと考えます。

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