Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.36
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2007  36
ポスターセッション P2O-1〜P2O-11
在宅医療(3)
座長・報告 : 高知厚生病院緩和ケア科病棟医長  原 一平
 このセッションは、介護保険、医療連携、患者家族の満足度、在宅での疼痛コントロール、献身的な在宅看護、緩和ケアチームの在宅進出、社会福祉師やMSWやヘルパーの役割、在宅支援診療所などについての発表でした。各施設の医師、看護師、ケアマネジャー、社会福祉師、MSWやヘルパーが在宅でボランティア的に頑張って、在宅医療が支えているようです。特に、今後は在宅と病院の連携や在宅サービスを提示するケアマネジャーの緩和医療への取り組みが重要と感じられました。
 介護保険の認定を受け、有効利用するためには、早期申請と末期ガンということをしっかりと意見書に記入していくことが大切であり、40歳以上の2号保険者にも適応となったことを知らない医師も多く、末期がんが介護保険の特定疾病に加わったことを啓発していかねばなりません。
 在宅緩和ケアの地域連携に関する調査研究では、開業医師と訪問看護ステーションのスタッフの回答で、在宅療養支援診療所の有用性が8%という報告は驚きでした。在宅療養支援診療所についても、医師会や訪問看護ステーションへの啓発活動が大切であり、同時に医療機関の地域連携が大切だと考えさせられる発表でした。
 開業医師に、医療保険と介護保険を併用していただくことで、症状コントロールのみでなく、患者さんの生活の質を上げて行く方法を啓発していくことが、重要なことと思われました。
 看取りまで継続する在宅医療は、現在、各医療者や福祉関係者のボランティア的な力で成り立っているところが、大きいのではないでしょうか?地域間の格差も生じているようです。先進的な地域の例をそのまま行うことは不可能で、それぞれの地域に合った在宅医療の連携システムを構築することが必要です。医師、看護師、ケアマネジャー、社会福祉師、MSWやヘルパーなどと、行政が協力して在宅医療を患者さんが安心して行えるようにすることが急務です。

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