Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.36
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2007  36
ポスターセッション P1O-1〜P1O-11
在宅医療(1)
座長・報告 : さくらいクリニック  桜井 隆
 送り出す側から見た在宅医療の問題点、在宅医の私にとってはそんな印象のセッションだった。11演題中、受け取る在宅医療サイドは3、残りは送り出す病院からの発表。普段、在宅ケアを実践している仲間の会に出席することが多く、在宅サイドの視点から見ることが多いが、送り出す病院サイドが感じているさまざまな問題点を知ることができてとても興味深かった。それにしても、家へかえろう、とする患者さん達に課せられた?あまりにも多くの医療行為や、最終的に病院へ戻って亡くなってしまう比率の高さには、あらためて驚いてしまった。まあ癌患者の病院死率が93%という日本では当然のことなのだろうけど。
 そして、せめて演題数が半々になればいい。送り出す病院サイドと受け取る在宅サイドがevenに議論してはじめて、ゆったりと流れる川のようにスムースに病院-施設-在宅を行き来し、それぞれの場面で適切なケアをうけて有終の美を飾る患者とそれをささえる家族に一歩下がって寄り添うようなサポートとしての緩和医療、緩和ケアが成り立つのだと思う。医師だけでなく、看護師、薬剤師、ケースワーカーなど他職種、大学病院緩和ケア病棟から、介護施設、そして街の診療所まで、さまざまな視点での議論が、今後の緩和医療の質を高めることは間違いないだろう。
 それにしても、3分発表、2分議論はあまりに短かった。もうすこしゆったり緩和的な議論ができればなおうれしかった。

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