Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.36
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2007  36
特別講演2
エンド・オブ・ライフ・ケア−あるべき姿の実現を目指して
演者 : 埼玉医科大学包括地域医療部  武田文和
座長・報告 : 大阪大学大学院医学系研究科  恒藤 暁
 去る6月22、23日、岡山市で開催されました第12回日本緩和医療学会総会は、約4000名の方々が参加され、おかげさまで盛会裏に終了いたしました。会員総数5600人となった緩和医療学会のパワーを示すかのように各会場は熱気にあふれ、真摯な討論が繰り広げられましたことに主催者として感謝申し上げます。
 「地域をつつむ緩和医療」というメインテーマのもとにチーム医療、在宅医療、緩和医療教育、スピリチュアルケア、倫理と法、ベイシックサイエンス、小児緩和医療、がん以外の疾患に対する緩和医療などの分科会に分かれ、特別演題と一般演題をあわせて700題を上まわるご発表をいただきました。演者のご希望により口演と示説に振り分けさせていただきましたが、ごく一部の方には会場、時間の都合でご希望に添えなかったことをお詫び申し上げます。
 特別講演では李啓充先生から緩和医療の倫理原則、川越博美先生からは緩和医療によるまちづくり、パトリシア・ガンツ先生、武田文和先生からは緩和医療のあるべきすがた、池上直己先生から医療政策の視点からお話下さいまして、総会全体にまとまりを与えていただきました。また参議院議員の谷合正明先生、厚労省の外口崇先生、加藤雅志先生、文科省の三浦公嗣先生には国会会期中にもかかわらず講演・シンポジウム等に参加して、行政と現場の相互理解と信頼を深めていただきましたことを感謝申し上げます。
 岡山での開催はホテル数、会場規模に制約があり、参加者の皆様に何かとご不便をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。ポスター会場はことに狭隘でしたが、前列の方々がフロアーに座り込んで後ろの方に配慮しながら討論する姿には心を打たれました。皆様のご協力に感謝申し上げます。
 さて、日本の医療は困難な時代を迎えていますが、今回の総会で目の当たりにしたことはメディカル、コメディカルの多職種が互いに理解・協力し、そのチームのちからで患者を支えるという新しい医療の仕組みが育っていることです。ことに若い医療者が何の気負いなく自然体で在宅医療、チーム医療に取り組んでいるさまは私には新鮮な驚きでした。また、市民公開講座「緩和医療ボランティア」には多くの市民の皆様が参加され、「緩和医療のサポーター」の登場に大きな関心が寄せられました。
 ハートとスピリッツにあふれたこの度の緩和医療学会総会をお世話させていただきましたことは私たちの誇りであり、素晴らしい人々との出会いは忘れえぬ記念となりました。ご参加いただきました全ての皆様、ご支援頂きました各企業の皆様に日本緩和医療学会、学会事務局、総会事務局、プログラム委員会を代表してこころよりお礼申し上げる次第です。
 最後になりましたが、皆様方のご健勝とご発展を祈念し、来年静岡での再会をお願いして、本総会の総括、ならびにお礼のことばとさせていただきます。

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