Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.35
日本緩和医療学会ニューズレター
May 2007  35
学会印象記
第7回 千葉緩和医療研究会に参加して
千葉県がんセンター整形外科  安部能成
 2007年2月24日、JR千葉駅に程近い、ぱるるプラザCHIBAにおいて第7回千葉緩和医療研究会が塩野義製薬との共催で開催された。土曜日の午後にもかかわらず、300人近い参加者があった。
 千葉緩和医療研究会の当番世話人は、さくさべ坂通り診療所の大岩孝司院長で、今回のテーマは「在宅ケア」であった。後援として、千葉県医師会、千葉県病院薬剤師会、千葉県看護協会があり、複数職種を特色とする緩和医療の裾野の広さを物語っていた。
 一般演題(I)は、船橋市立医療センター呼吸器外科の野本靖史座長の元に行われ(以下、所属、発表者、演題、の順、敬称略)(1)日本医科大学千葉北総病院外科、山田岳史、胃癌終末期患者における予後予測、(2)日本医科大学千葉北総病院外科、岩本美樹、緩和医療における研修医の知識、(3)山王病院緩和ケア病棟、宮内加奈子、終末期にある精神疾患患者との関わりを通して、(4)国保成東病院薬剤部、加藤久勝、在宅疼痛緩和における病院薬剤師のかかわり、(5)ヤックス在宅医療薬剤センター、長谷川寛、在宅緩和医療における薬剤師の役割、(6)日本医科大学千葉北総病院看護部、平田貴和子、看護師の看取りへのイメージ、(7)宍戸内科医院、宍戸智子、在宅での看取りを達成するための要因、引き続き、一般演題(II)は、国保匝瑳市民病院看護部長の大木信子座長の元に、(8)千葉県がんセンター緩和/在宅支援センター、木村由美子、緩和/在宅支援センターでの取り組み、(9)もばら訪問看護ステーション、渡辺麗子、長生・茂原地区での在宅緩和医療の現状、(10)千葉県立佐原病院看護局、小沼康子、在宅緩和医療に関する佐原病院の取り組み、(11)在宅ホスピスを支えるリハビリテーション、千葉県がんセンター整形外科、安部能成、(12)在宅に向けた患者の心理過程に沿った援助、君津中央病院緩和ケア病棟、鵯田麻衣子、(13)在宅療養の継続を可能にするための生活支援、さくさべ坂通り診療所、奥村ひとみ、この後、「千葉県における在宅緩和医療の現状」と題し、宍戸秀樹宍戸内科医院副院長の追加発言があった。
 第3部は遠藤毅千葉市医師会副会長を座長に特別講演が行われ、「緩和医療の司令塔を変える―病院から在宅へ」と題して、宮城県名取市の岡部健岡部医院院長の特別講演があった。在宅死と病院死から説き起こし、1.QOLから考える、2.患者のニーズから考える、3.死から逆算した医療を考える、という演者の実践されてきた在宅ホスピスの原点が示された。
 このような地道な地方緩和医療研究が、明日からの実践に役立つのみならず、全国学会、国際学会へ繋がることを期待させる発表内容が多かった。次回は、一般病院(病棟)における緩和ケアチームの活動をテーマに、2008年3月23日に同じ会場で開催されることが予告され、閉会した。

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