Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.33
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2006  33
総会報告
第11回日本緩和医療学会フリーセッション
「緩和ケアチームによるコンサルテーション事例の検討」参加者アンケート
昭和大学横浜市北部病院  大谷木靖子
 日本緩和医療学会1日目(6月23日)の午後、フリーセッション「緩和ケアチームによるコンサルテーション事例の検討」(運営責任者:昭和大学病院がん看護専門看護師、梅田恵)(以下、敬称は省略)が開催された。セッションの目的は、(1)緩和ケアチームで活動しているナースの意識の向上、(2)緩和ケアチームにおける看護師の役割開発、である。
 「痛みが表現できない患者にチームで関わったケース」(昭和大学病院:松林幸子)、「在宅療養への移行が妻の不安によって困難であったケース」(日本大学医学部付属板橋病院:藤田智子)の2事例が、各病院の緩和ケアチーム・がん性疼痛認定看護師より提示され、参加者とともに活発な検討がなされた。以下に、終了後アンケートをまとめて報告する。
 アンケート回収数は39名。3/4が看護師であり、その他1/4は、医師・薬剤師・その他(学生・教職など)がほぼ同数。看護師では、スタッフ看護師(48%)・認定看護師(28%)で約8割を占め、その他には、看護師長・主任など管理者、および専門看護師が含まれていた。施設背景としては、一般病院(47%)、大学病院(28%)、専門病院(15%)であり、病床数500〜1000床規模の施設が64%であった。また、緩和ケア病棟がある施設は23%、緩和ケアチームがある施設は56%、施設内に専門・認定看護師がいる施設は64%であった。
 自由記載の中で最も多かったのは、「自分の日常を振り返る良い機会になった」、「緩和ケアチーム看護師あるいはスタッフ看護師のジレンマ・悩みを共有できた」であり、これらは職種・役職を問わず記載されていた。このことは、具体的事例を通したディスカッションがチームメンバーの理解につながり、自己の振り返りだけでなく「自分の立場で何ができるか考えたい」「今後ディスカッションする際の参考になった」など、職種や立場を越えて、明日からの臨床に活かされる可能性を示唆していると考えられた。また、「緩和ケアチームの役割が施設により異なることが分かった」、「チーム専従Nsの調整力の必要性を実感した」など、役割についての意見や、「できることから始めていこうと思えた」など、日々の迷いから抜け出すきっかけとなったことが伺われる感想もみられた。
 「このような機会が多く必要」、「話し合いから視野が広がることを再認識した」、「もっと時間が欲しかった」などの意見が示すように、チームのコンサルテーション活動におけるディスカッションの重要性、特に施設内外・職種・部署を問わずさまざまな立場からディスカッションできる場・機会が必要とされていることが強く感じられる結果であった。

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