Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.32
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2006  32
学会印象記
「日本死の臨床研究会関東支部 第13回支部大会in神奈川」に参加して
千葉県がんセンター整形外科  安部能成
 
 2006年6月4日、午前10時より午後6時まで、横浜市の神奈川県民ホールにて『言葉はつかめるか?』−その皮膜を汲う−というテーマの下、日本死の臨床研究会支部 第13回支部大会in神奈川が開催された。
 オープニングセレモニーは、準備委員会の有志によるグレゴリアンチャントで発声し、盛り沢山な研究発表を挿み、宮沢賢治原作による朗読劇+映像でクロージングする、というプログラム構成は、会を主催された、大和・生と死を考える会、のボランティア精神、決して医学だけに偏らない姿勢を発揮されたものであったと、ある種の感銘を覚えた。
 特別講演として演出家の竹内敏晴氏による「言葉はつかめるか?」を皮切りに、午前中の研究発表に入った。昼食休憩の後、「新ホスピス宣言」と題して、ホスピス医の山崎章郎氏と評論家の米沢慧氏による対談があった。午後の締めくくりには、ホスピス医の三枝好幸氏を座長に「『臨床の瞬間(看取り)』共生・共存」と題したシンポジウムが開催された。チャプレンの沼野尚美氏、精神科医の大西秀樹氏、ホスピス医の小沢竹俊氏、家族(遺族)として、出水喜久子氏(病気代読)、高橋和恵氏、高見和恵氏の6名が一堂に会し、いわばサービス提供側とサービス受領側が一つのテーマの下に、それぞれの経験を元に話し合う、という意欲的な試みがなされた。
 やや残念に思ったのは、研究発表が大会場と小会場の二つで同時並行する形になっており、興味ある演題が分散したり、重なったりして発表を聞けないことであった。
 当日は日曜日であったにもかかわらず270名を越える(当日受付のデータによる)参加者を得て成功のうちに閉会し、次に引き継がれたことを報告させて頂きたい。
 なお、次回は2007年6月2日(土曜日)に東京の聖路加国際病院の林医師を中心に開催されることがアナウンスされた。

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