Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.29
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2005  29
ポスターセッション I-H-01〜07
事例報告1
司会・報告 : 要町病院  吉澤 明孝
 このセッションではステントを用いた緩和処置から難渋された疼痛コントロール例、そして緩和ケアとして紹介されたがその後手術可能で治療できた症例、遠隔在宅を可能にするための外来看護師による医療連携など多岐に渡っていた。
 岡先生の報告された気管狭窄による気管ステントの有用性は、羨ましい処置であると考えるが、誰でも出来るものでなく施行可能な病院が、タイムリーに受け入れる連携態勢の構築が必要であると感じた。続く宮崎先生、田中先生の2演題はフェンタニールパッチでは、困難であった神経因性疼痛症例の報告であり、先生方のご苦労が伺えた。次に喜多嶋先生の脊髄神経圧迫による疼痛に対し、オキシコドン急速増量によるコントロールを余儀なくされ、脊髄損傷出現による疼痛刺激の減少により過量投与症状が出現した症例報告であり、患者観察の重要性と常に変化する状態の把握、理解、対応が要求され、特に緩和ケアに当たる患者さんは予備力がなく、呼吸、心肺が弱っており注意が必要である。龍沢先生の報告された集学的治療は、緩和ケアと言うよりがん治療の理想的な体系であると感じた。次の井上先生の緩和ケアとして紹介されたがその後手術可能で治療できた3症例では、緩和ケアと判断する難しさ、年齢?診断?全身状態?家族本人希望?など多種な面が絡み合い難しさを感じた。紹介される患者に対し、病状の再度確認と診断の必要性をも痛感した。最後に須田山先生の遠隔地患者に対する外来緩和医療の地域連携は、看護師の努力によって患者、家族が安心して自宅で過ごすためのすばらしい努力であると感じた。このセッションで各先生方の日頃の努力が伺われ、緩和医療のこれから検討していく問題点が垣間見えてきた気がしました。勉強になりました。

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