Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.29
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2005  29
一般演題(口演)6
調査・研究
司会・報告 : 和歌山県立医科大学  月山 淑
  「研究・調査」の口演では4題が口演発表された。
 和歌山県立医科大学の月山らは、認可緩和ケア病棟の医療者に関するアンケート調査の結果を発表した。80施設中55施設のみに専従医師がいた。認定看護師・専門看護師の両者がいる施設が1施設、どちらもいない施設が多かった。緩和ケア参加職種は1〜9とばらつきが多く中央値5であった。緩和ケア病棟の質の点から従事者の数・職種数・質が患者・家族の満足度にも影響を及ぼすことは多いに考えられることであると思われる。
 福島赤十字病院の出羽らは、福島市在住一般市民1000名と福島市内に勤務する全医師(県立医科大学を除く)への終末期療養場所に関する大規模アンケートの結果を報告した。療養場所・死亡場所とも自宅を希望する市民・医師が多く、市民では療養場所は自宅以外、死亡場所は自宅を希望する方が19%あり死ぬのは自宅という考え方があることを示唆した。自宅での療養が困難なり理由として家族に迷惑がかかる、病状悪化時に困る、経済的負担が大きいことが上げられていた。
 静岡県立静岡がんセンターの高田らは、がん専門病院としてセカンドオピニオン(SO)実施の状況を報告した。よろず病院相談窓口でMSW3名、Ns1名、事務職1名体制で対面及び電話・メールなどの相談を受けている。相談件数が平成14年度 3625件から平成16年度 8952件へ、SO実施件数も427件から1164件と増加していた。前相談としてよろず相談が出来ることが患者・家族には問題の明確化し、より適切な受診・SOが受けられるメリットであるという報告であった。
 横浜市立大学薬剤部の大柄根らは、がん症状緩和目的入院患者への薬剤師の関わりを報告した。治療を目的としない患者にどのように関わるかは重要な問題であると思われる。83名の患者を対象とし、うち麻薬使用者56名中11名が麻薬に不安を感じていた。専門性や書面を使うことで薬剤師からの説明により安心したという意見が聞かれた。終末期にも面談することにはチームの一員としても意味があるという報告であった。

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