Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.28
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2005  28
「緩和ケアチームフォーラム」の報告
緩和ケアチーム検討委員  梅田 恵
渡辺 正
 緩和ケアチーム検討委員会はその活動の課題を、(1)緩和ケアチームの全国状況の把握、(2)交流の場をつくり、経験や活動を共有、(3)体制・制度上の問題点を明確にし、その解決に努める、の3つとしている。そこで、今回の学会の場を借りて、(4)の課題を中心に、今後の検討委員会の活動の目標と方向性を、参加者も含めた討論で明らかにしていくことが出来ればと考え、「緩和ケアチームの発展に向け―意見交換の場として―」のフォーラムを企画した。会場がやや狭かったとはいえ、立ち見まででる盛況で、関心の大きさが伺われた。
 まず検討委員をパネリストとして、緩和ケアチームの全国調査(高宮有介 昭和大学横浜北部病院)、体制・制度上の問題点(下山直人 国立がんセンター中央病院)、看護師の立場から(梅田 恵 昭和大学病院)、薬剤師の立場から(篠 道弘 静岡県立静岡がんセンター)、緩和ケアチームの成果と採算性(吉本鉄介 社会保険中京病院)などの問題提起を行った。紙面の関係でフロアから出された主な意見を以下に述べる。
 緩和ケアチームのメンバー構成について、精神科医のチームでの役割認識が様々である、薬剤師がメンバーであることが望まれる、などの意見が出された。メンバーの資質・資格について、医師の教育プログラムが学会主導で検討されている、薬剤師に対する緩和ケア・がん医療についての教育制度は未整備である。また看護師の要件が厳しくなり、そのため加算が取り下げられた施設がある、などの発言があった。その他、外来のニーズが高いが、現在の制度では外来を行えるようにはできていない、加算が低くなってもよいので、メンバーの要件を緩めてほしい、緩和ケアチーム実施計画書の内容や必要性についての検討が必要ではないか、などの意見が出された。さらに加算目的の緩和ケアチームでは、患者・家族のニーズに応えられないため、緩和ケアチームの質の評価の必要性があり、今後緩和ケアチームの活動指針や各職種の役割や資質などの指標になるものが必要ではないか。また国民医療の向上と、医療経済的な面で、緩和ケアチームの有効性を提示していく必要が求められている、等々、活発な意見が出された。今後これらの意見を参考に、緩和ケアチーム検討委員会の活動方針を検討し、緩和チームの発展に努めていきたい。

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