Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.28
日本緩和医療学会ニューズレター
Aug 2005  28
ポスターセッション I-G-01〜05
告知・コミュニケーション1
司会・報告 : 宮城県立がんセンター  長井 吉清
 宮城県立がんセンターの長井らの発表は、平成15年4月〜平成16年4月の新規入院患者約2000名について、キーパーソンの種類別に告知に関する希望を調べたもの。キーパーソンが子供の場合に比べて配偶者の場合の方が、知りたいとする患者の割合が多く、また、告知した方がよいとする家族の割合が多く、より患者中心的な環境が作られていた。
 旭川赤十字病院の宮塚らの発表は、平成11年から16年までの消化器・血液腫瘍科の入院患者996名について告知に関する希望を患者の年齢別に分析したもので「知りたくない」という回答は高齢者に多いことなどが示された。
 金沢大学医学部附属病院薬剤部の橋本らの発表は、1988年、1996年、2005年の3回にわたり腫瘍内科外科病棟の医師10〜11名、看護師18〜19名にがん告知についてアンケートしたもので、88年には早期がんであっても病名告知しない医師が65%であったが、96年には医師全員が治癒可能ながんについては病名告知する、05年には医師全員が病期にかかわらず全例告知という結果であった。全例告知の現状から、患者自身による薬の副作用チェックが可能となった。
 羽島市民病院外科の安村らの発表は、本人が告知を希望しない進行胃癌症例2例の「告知」について検討した。症例1では、「暗黙の了解」により非告知のまま死の受容を得たが、症例2では、外来通院中の「肝転移あり」の告知後4日目に自宅でせん妄状態となり入院、15病日死亡。死の受容は得られなかった。
 医療法人聖医会サザン・リージョン病院麻酔科の大瀬らの発表は「緩和ケアにおけるインターネットの役割」というもので、男子高校生の事例が紹介された。病名はスキルス胃癌で、他院からの紹介で緩和ケア病棟入院。入院後に告知を行ったが具体的な予後については知らせなかった。死亡後に患者のパソコン内に残されたメッセージから、死の1ヶ月前にインターネットの情報により死を自覚していたことがわかった。

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