Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.27
日本緩和医療学会ニューズレター
May 2005  27
学会印象記
第6回アジア太平洋ホスピス会議:韓国ソウル市
千葉県がんセンター整形外科  安部 能成
 2005年3月16日から19日まで、韓国の首都ソウル市で開催された第6回アジア太平洋ホスピス会議(6th.APHC)に参加する機会を得たので会員の皆様にご報告したい。
 隔年開催の本会議は、アジア太平洋地域におけるホスピス緩和ケアの関係者が一堂に会し、母国語を離れた共通言語(English)を用いることによってコミュニケーションを図り、それぞれの国における活動の展開に寄与しようというものである。主たる発起人が日野原重明先生であり、前回は柏木哲夫先生の主催で、大阪で開かれたことからも分かるように我国との関係も深い。今回も、北は北海道から南は九州・沖縄まで、日本全国から韓国に足を運ばれ、国内学会とは異なる交流の機会となっていた。
 大会会長のスピーチによれば参加者は1,000人を超え、国内(韓国)が600人、外国から400人という。開会式では保健大臣や国会議員も挨拶されるなど、開催国の熱意が伺われた。また、外国人の最大勢力は、前回開催の日本と前々回の開催の台湾で100人規模の参加者があったようで、本会議の開催による影響力を感じさせられた。少数の参加者では、北米カナダ、南米アルゼンチン、アフリカのウガンダ、欧州からはポーランドなど世界的な広がりを見せていた。
3日間にわたる本会議では、プレナリー:4セッション22演題、シンポジウム:10セッション32演題、口述発表:12セッション104演題、ポスターは2日間2セッションに分かれて合計187演題、その他、討論会やワークショップもあり、最終日の午後には外国人向けのホスピス見学会も組まれていた。
 すべての発表に接していないので、とても評価できる立場にはないが、自分の取材できた範囲では、基礎的なものから高度なレベルまで相当な広がりがあり、多種多様なアジアの状況を反映したものであったと思われた。したがって、参加者の興味と経験により、学ぶ立場と経験を伝える立場をとることが可能、という意味で、自分の力量を問われている印象を受けた。
 そのうえで参加者としては次の2点には改善を望みたい。第一はプロシーディングのインデックスで、著者別で自分の発表を確認することは容易である。しかし、開催日の受付時点で本会議での全貌を知るので、時間的に興味ある演題を探すことが困難であり、キーワード・インデックスの掲載を望む。第二はポスター会場が狭く、発表面積も狭小、討議時間の設定も短く、技術的な問題を強く感じさせられた。次の開催は、2007年にフィリピンのマニラで行われる予定なので、それ迄には対策を講じられることを要求したい。
 非常に友好的な会議の雰囲気と主催者の親切な態度を具現された韓国の関係者には、本会議の成功を祝福し、重ねて御礼を述べておきたい。カムサハムニダ(thanks a lot)!

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