Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.26
日本緩和医療学会ニューズレター
Feb 2005  26
Journal Club
重症悪性疾患の子と死について話すこと
山口大学医学部医療環境学  谷田 憲俊
Kreicbergs, Ulrika; Valdimarsdottir, Unnur; Onelov, Erik; Henter, Jan-Inge; Steineck, Gunnar. Talking about Death with Children Who Have Severe Malignant Disease. N Engl J Med 2004;351:1175-1186

 致死的状態にある子と死について話すことについて、1992年から1997年にスウェーデンで子を亡くした全561の両親の調査を行った。調査時期は2001年と、死亡時期から4〜9年後で、回答は449の両親から得られ、そのうち429両親が死について解答している。質問は計365項目で、「子と死について話したか」「したかったか」「しなかった方がよかったか」「子は感づいていたか」などである。429の両親が死について話したかどうか回答した。
 子と死について話した147両親でそのことを後悔している者はいない。子と死について話さなかった両親のうち27%は、しなかったことを後悔していた。子が感づいていたと思っている両親ほど、話さなかったことを後悔している(47%対13%)。感づいていた親ほど、死について子と話し(50%対13%)、信仰があった(42%対25%)。子が大きいほど、死について話し、話さなかったことを後悔する結果が出た。死について話すようになった独立寄与因子は、子が感づいていると思ったこと、信仰があること、子の診断時年齢、両親の就労状態、診断時の両親の年齢だった。死について話さない因子は、子が感づいていると思ったこと、子の診断時年齢、母親であることであった。話さなかったことを後悔している両親は、後悔していない両親より不安とうつ状態が中等度以上であり、母親の方が父親に比してより高い不安状態にあった。63%の子は致死性を告げられていなかった。子と死について話した両親は、25%が“死”という言葉を使用した。46%の両親は、子が死に感づいていたとは思わなかった。子がいつ死に感づいたかの質問には、22%が死の1週間前、11%が2〜4週間前、12%が1〜3ヵ月前、9%が4ヵ月以上前からだった。
 結論として、病にある子が死について感づいていたときは、それについて話さなかったことを親は後に後悔する。話し合った両親で、そのことを後悔している両親はいなかった。

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