Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.25
Nov 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第25号

ポスターセッション
緩和医療活動・体制4
司会・報告 : 済生会横浜市南部病院薬剤部  加賀谷 肇
 緩和医療活動・体制4は、医師、歯科衛生士、薬剤師、栄養士からそれぞれのフィールドワークが発表された。P2-110:「セカンドオピニオン相談のあり方」では、複数の医師から構成されるセカンドオピニオン相談を実施している団体からの発表で、治療やギアチェンジなどについて相談を求める背景・相談内容について示され、一方、医療現場での実態との乖離について興味ある内容の報告であった。相談者へのフォローアップの必要性が訴えられた。P2-111:「歯科専門職がホスピスチームに加わることの重要性」では、がん末期患者のチーム医療に歯科専門職が加わることにより、患者の口腔環境が改善され、アフタ性口内炎・義歯性びらんなどは約90%の治癒率を示し、患者のQOL改善に貢献していた。P2-112:「薬剤師として疼痛管理を要する患者と入外一貫した関わりをもつことの意義―服薬指導を通して−」では、入院中の麻薬服用患者に、麻薬投薬管理表を用いて麻薬投薬管理指導を行い、外来や在宅に移行した場合にも、窓口や訪問看護に同行して服薬指導を行っている。患者から得られた情報を医療スタッフにフィードバックし、疼痛管理の問題や、副作用への対応についてチームとして情報を共有できるようになり、緩和医療の質の向上に寄与しているという報告であった。P2-113:「メトロニダゾール院内製剤を用いたがん性悪臭ケアと薬剤師の関わり」では、がん性悪臭対策として、薬剤師が製剤技術を駆使してメトロニダゾールの水溶液に3%カルボキシメチルセルロースNaを添加して噴霧剤を調製し、消臭効果が良好で患者の病床周囲の環境改善に大きく貢献した報告がなされた。P2-114:「緩和ケアチームにおける栄養部の取り組み−テーラーメイド緩和食の試み−」では主治医から提出された症状緩和計画書に基づきテーラーメイド型の食事の提供で患者家族の満足度は高まり、緩和医療におけるQOL向上に貢献されている報告であった。P2-115:「終末期および化学療法施行患者への栄養士による食事介入」では、終末期患者において、癌性腹膜炎などによる嘔気・嘔吐、食欲不振にハーフ食、付加食を実施することで食事摂取の改善がみられ、化学療法施行患者ではハーフ食、主食の変更、付加食の実施で抗がん剤による食欲不振などの改善に効果があったとの報告であった。総括すると、活発な質疑・応答を通して緩和医療にはチーム医療が必須で、多くの専門職種の参画により確実に医療の質の向上が図られ、患者QOLの向上につながると実感させられた。

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