Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.25
Nov 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第25号

ポスターセッション
鎮痛5
司会・報告 : 奈良県立医科大学麻酔科学教室  古家 仁
 本セッションは、オキシコドンに関する演題5題であった。第1席の「緩和医療におけるオキシコドンの役割」は、モルヒネからオキシコドンへのオピオイドローテーションに関する報告で、オキシコドン投与により鎮痛効果は変わらずにモルヒネによるせんもうと嘔気の消失が認められ、オキシコドンの有効性を確認した報告であった。第2席の「がん性疼痛患者におけるオキシコドン製剤の体内薬物動態」は、オキシコドン徐方剤とオキシコドン・ヒドロコタルニン複方注射剤患者の投与後の血中濃度測定を行い、徐方剤では服用後2〜3時間で最大血中濃度を呈した。また注射薬では、オキシコドン、ヒドロコタルニンのクリアランスが、それぞれ37.0 l/hr、87.8 l/hrで、ヒドロコタルニンがオキシコドンの約2倍のクリアランスを示した。第3席の「腎機能障害のある患者での塩酸オキシコドン徐方剤の使用についての検討」は、腎機能障害のある患者にオキシコドンを投与した場合の副作用について検討し、重篤な副作用が見られなかったと報告された。第4席の「東札幌病院でのオキシコドン徐放剤の使用状況と当院緩和ケア病棟での麻薬使用動向」は、同病院において用いられている麻薬製剤が、オキシコドンが使用可能となった結果どのように変化していたかをまとめ、オキシコドンがWHO3段階除痛方式の第2段階から第3段階への橋渡し的位置づけで使用されていると報告した。第5席の「リン酸コデインから塩酸オキシコドン徐放錠への変更」は、WHO3段階除痛方式第2段階のリン酸コデインから第3段階のモルヒネに進む前に、塩酸オキシコドン徐放錠へ変更する方法が、有用で、リン酸コデイン80-160 mg程度を一定期間内服している患者では、塩酸オキシコドン徐方錠10 mgへの変更で除痛が可能であった、としている。
 以上のように塩酸オキシコドン徐放錠は副作用も少なく、また腎機能障害患者にも問題なく使用でき、 WHO3段階除痛方式の第2段階から第3段階への橋渡し的位置づけにあり、モルヒネ製剤に進む前に使用して良い薬剤である。

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