Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.25
Nov 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第25号

ポスターセッション
鎮痛3
司会・報告 : 東札幌病院麻酔科  渡辺 昭彦
 このセッションでは、麻薬性鎮痛薬に関連する6つの演題が発表された。
 P1-25木村氏は、外来通院中にオピオイド投与が開始されたがん性疼痛患者を対象に、前向き調査の結果を報告した。一施設での結果であり、評価は難しいと感じられたが、早期疼痛緩和のためには、疼痛アセスメントや患者に対する情報提供など迅速な対応が求められることを再度強調されていた。
 P1-26とP1-27は一般病棟と緩和ケア病棟でのがん疼痛治療に関する演題であった。細井氏は、ホスピス病棟経験者の演者が一般病棟へ移ってからは、NSAIDsや鎮痛補助薬などの併用薬剤が増加したが、モルヒネ使用量は大幅に減少し、疼痛緩和率も改善していると報告した。特に細井氏は、WHO3段階除痛法での第2・第3段階では、NSAIDsの併用を基本的に考えると強調されていた。また、角田氏は、自緩和ケア病棟では、入院後のローテーションも含めて、フェンタニルの使用が多いことを報告し、その有用性を強調した。フェンタニル、モルヒネ、オキシコンチン間の変更に関しては、今後の検討課題とされていた。
 P1-28とP1-30は、麻薬性鎮痛薬の使用動向をまとめた報告であった。木下氏は、内服困難の発現が予想される症例では、当初から貼付剤を使用するように工夫していると話されていた。また、後藤氏は、薬剤選択の幅が広がった現在、緩和ケアチーム、麻酔科、薬剤部の連携と情報提供の重要性を強調されていた。会場からは、実際の使用動向を最も正確に反映する指標として、何か良いものはないのかとの質問も出ていた。
 P1-29小磯氏は、フェンタニルパッチとオキシコドン間のローテーションについて報告した。変換比は、フェンタニルパッチ10cm2あたり経口モルヒネ60mg、モルヒネ:オキシコドン=3:2を目安に変更可能としていた。今後、学会として多施設での症例をまとめ、変換比のガイドラインが示されていくことが望まれる。

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