Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.24
Aug 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第24号

ポスターセッション
ホスピス・緩和病棟2

司会・報告 : 聖路加国際病院緩和ケア病棟(ホスピス)医長  林 章敏
 今回担当した6演題中、3題が病棟短期退院症例に関するものであった。病棟短期退院症例が多くの病棟で問題になっていることが示唆された。
 まず、短期退院症例に関する発表についてまとめる。福井県済世会病院緩和ケア病棟愛の家済世の土田氏らは、一週間以内退院症例について検討した。一週間以内退院症例は全症例の12.5%(19/152)で、うち18症例は死亡退院であった。短期退院の理由として、ぎりぎりまで在宅で過ごしたためが6例あったが、空床が無かったため4例、紹介が遅かったためが3例など、今後の課題となるものも見られた。松山ベテル病院の中橋氏らは一週間以内死亡退院症例について検討した。一週間以内死亡退院症例は全症例の15%(17/113)であった。短期退院をほとんどの家族は穏やかに受け入れていたが、スタッフとして十分なケアを提供できなかったのではないかという思いが残る点が問題点として上げられた。総合病院南生協病院内科の長江氏は、二週間以内死亡退院症例について検討した。二週間以内死亡退院症例は、全症例の3.0%(5/164)であった。PS2以下の全身状態が比較的良好である患者に急変がみられており、急変の可能性を含めた説明を入院時に行うことが必要だとしている。
 川崎市立川崎病院の千島氏らは一般病院からホスピスへ転院した患者に面談し、ホスピスに関する情報提供を患者自身の価値観等にあわせていくなど、情報提供の大切さを報告した。
 和歌山県立医大緩和ケア部の月山氏らは大学病院が特定機能病院として治療優先になり、一般病棟での患者死亡数が減少し緩和ケア病棟での患者死亡数が増加していることが、医師の卒後教育に与える問題点について報告した。
 総合病院南生協病院緩和ケア病棟の福島氏は、緩和ケア病棟通信に患者自身が原稿を書くことにより、患者が自分自身の存在意義を感じることが出来たことを報告した。

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