Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.24
Aug 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第24号

ポスターセッション
鎮静2・褥瘡
司会・報告 : 聖路加国際病院  中村めぐみ
 このセッションでは鎮静・褥瘡に関する4つの演題発表が行われた。
 P2-64は、苦痛を伴う医療処置に対するミダゾラム併用による苦痛緩和の試みについて、ホスピス医からの報告であった。これまでに使用頻度が最も高かった例として、体動時痛の激しい患者の強度な便秘による腹部膨満感に対して浣腸を行う際、27回ミダゾラムを点滴し、それにより処置中の痛みがなく、副作用もなかったことが紹介された。また、使用量としては10A投与した例もあったという。ただし、これを有効かつ安全に実施するためには、看護師の理解と判断が重要であることが付け加えられた。
 P2-65と66は終末期患者の褥瘡発生率の実態と褥瘡ケアに関する調査報告であった。いずれも、褥瘡対策チームによるアセスメントに基づく適切なマットレスの選択やフィルム剤の貼付が、褥瘡発生や悪化の予防に有効であるという示唆を得ていた。演題65に対しては、減圧マットの選択基準、ブレーデンスケールを用いた評価の頻度、栄養状態改善についての考え方、チームの構成メンバーなどについての質疑応答がなされた。演題66では、褥瘡発生のリスク状態と褥瘡経過について貴重なデータが示され、研究結果がケアの実践に生かされることへの期待がかけられた。
 P2-66は64に共通するテーマで、褥瘡処置に伴う患者の苦痛を最小限にするために、患者の望む生活サイクルを優先し、夜間のセデーション中に処置を行ったという事例報告であった。患者のQOLを高めるためとは言え、スタッフが少ない夜間に処置を実施することの問題点についての論議が交わされた。
 以上の発表から、処置介助や褥瘡ケアに携わる機会が多い看護師の知識・技術が、医療の質に大きく寄与していることがうかがわれた。

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