Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.24
Aug 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第24号

ポスターセッション
事例報告1
司会・報告 : 埼玉医科大学附属病院 包括地域医療部  小林 正幸
 平成16年6月17日(木)、18日(金)の2日間、札幌コンベンションセンターを会場として第9回日本緩和医療学会総会が多くの参加者を集め開催された。初日の16:00から一般演題ポスター 事例報告1では、約20名の聴衆が参加して6題の報告と活発な質疑応答がなされた。
 佐野厚生総合病院石川氏は術後経過中に偶発的に発症した脊髄損傷例の経験からチーム医療の必要性を報告したが、術前のstaging検索が十分でなかったことも考えられた。岡山大学渡辺氏は肺癌の小腸転移から腸重積を発症した疼痛管理困難例を報告した。フェンタニールパッチ貼付後2日で死亡しており、オピオイド・ローテーションとしてのフェンタニールパッチは本症例では適応とはならなかったのではないだろうかと考えられた。東大阪市立総合病院岡氏は緩和医療が成果を挙げ、2年3ヶ月生存したStageIV胃癌例を報告したが、緩和に至る全経過にはかなりてこずったようだ。大阪府済生会中津病院塚口氏は口腔癌末期患者における疼痛対策として、患者のパーソナリティを考慮した対応からオピオイドの減量、休薬につながった症例を報告した。このとき他施設の緩和医療チームに加わっている栄養士の方から有益な発言を戴き、普段から薬剤師、栄養士の方々の参加の必要性を痛感した。日本鋼管福山病院波田氏は疼痛緩和がQOLを向上し、本人から希望し在宅療養へと移行した多発性骨髄腫例を報告した。三豊総合病院鈴木氏は20例の転倒症例をretrospectiveに検討し、アセスメントスコアを作成、使用していると報告した。討論の中でこのスコアが転倒の予測・予防へとつながるよう今後の検討を期待するとの発言がみられた。
 幾つかのポスターセッションが同時進行したため他の報告が聞けなかった参加者もいたようだが、それだけになかでも関心、興味のある一つのセッションへの参加者が多く、活発な討論がなされたことを報告のまとめとします。

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