Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.23
May 2004

日本緩和医療学会 ニューズレター第23号

Journal Club
脊椎腫瘍における予後予測因子−リハビリテ−ション部門における後方視研究
千葉県がんセンター整形外科  安部 能成
Guo Y, Young B, Palmer JL, Mun Y, Bruera E: Prognostic factors for survival in metastatic spinal cord compression: A retrospective study in a rehabilitation setting. Am J Phys Med Rehabil 2003; 82: 665-668.

目的:転移性脊椎腫瘍(MSCC)は全がん患者の5-10%に出現する。これは、生存期間の短縮に関係している。MSCCの患者は、機能障害の可能性があり、退院前にリハビリテーションを必要とすることがある。本研究の目的は、入院中にリハビリテーションを受けている患者の生存率に関係する重要な要因について、臨床的および社会的価値を確認することである。
デザイン:1996-1998年に第3次のがんセンターに入院したMSCCの患者60名である。年齢、退院先、原発巣、転移、ヘモグロビン及びアルブミンのレベル、MSCCに対する治療、オピオイドの使用、心理的症状について検討した。また、生存率についてはカプラン―マイヤー法を用いた。
結果:今回、我々が検討した項目については生存率に統計的有意差が見られなかった(中央値:4.1ヶ月)。胃がん患者は例外で、予後不良であった(中央値0.6ヶ月)。診断からリハビリテーション部門への移行まで1ヶ月を要していた。
結論:MSCCの患者に対するリハビリテーション計画は短期間に行われるべきであり、かつ、例えばMSCCの診断直後など、早期に開始する必要がある。

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