Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.21
Nov 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第21号

ポスターセッション P11 100〜104
司会 : 日本バプテスト病院ホスピス  林 章敏
 ポスターセッションP11-100〜104の内容は、告知に関する発表が4題、緩和ケア病床入床時の患者の思いに関する発表1題の計5題であった。
 まずはじめの演題で「告知」の用語としての用い方に関して問題提起がなされた。一方通行的な用い方ではなく、インフォームドコンセントの一環として双方向的な用い方をしていく必要性があることを会場の方々と共に認識することができた。
 病名告知に関する患者自身の希望を把握するための試みとして、外来初診患者への診察前の面談を用い、入院前・後のケアに役立てている報告がなされた。患者の希望や思いについて細かく把握できる反面、経過に伴う継続性の維持が困難であることも指摘され、今後の課題とされた。
 病名告知に関する地域差に関する調査結果では、地方都市におけるホスピスの啓蒙不足から生じるホスピスへの誤解が指摘された。更なるホスピスの啓蒙活動の必要性と、誤解がある一方、患者の多くが望む疼痛緩和と心のケアを行う緩和医療病室設置の必要性が述べられた。
 本人への病名告知と、死の受容との関連を検討した調査結果において、比較的高齢(平均年齢75歳)の患者の場合、未告知でも病状を受け容れ穏やかな最期を迎えることができ、穏やかな死の受容には、良好な症状コントロールが重要であることが報告された。
 緩和ケア病床に入床する際に、患者が抱く期待に関する調査では、「苦痛を取り除いてほしい」と期待する思いが強いことが示され、改めて症状マネジメントの重要性と、その保証と実践が大切であることが示された。
 全体を通して感じられたことは、それぞれの施設において患者自身の思いを知り、そのニーズに添ったケアを提供するための努力と実践がなされているということである。今後の更なる発展と成果を期待することが出来た。

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