Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.21
Nov 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第21号

ポスターセッション P09 080〜084
司会 : 琉球大学医学部保健学科  砂川 洋子
 本セッションは、5演題すべてが卒前・後における緩和医療・ケア教育効果の検討とあり方に関する調査報告であった。
 P09-080は、K短期大学歯科衛生士コースの学生を対象に緩和医療の講義、レポート作成、臨床実習参加などの教育方法をとることにより、緩和ケアにおける口腔ケアの意義や意識の向上に効果があったことが報告された。
 P09-081は、千葉県がんセンターのリハビリ部門において臨床実習を行った学生の到達レベルの視点より教育効果を分析したものである。本発表では、緩和ケアにおけるチームアプローチを担うリハビリ部門の卒前教育においても講義や実習などの教育カリキュラムが必須であることが強調された。
 P09-082は、看護師を対象にモルヒネに関する調査を行った結果、疼痛コントロールに関する基本的知識の不十分さ等が明らかになり、今後は講習会などにより正しい知識の普及を図る必要性があることが報告された。
 P09-083は、看護者の緩和ケアに関する卒前・後教育プログラムに、ホスピスケア認定看護師を活用し教育効果を上げることができたことが報告されたが、一施設における調査報告であるため今後は場を拡大して引き続き調査を行うことが望まれる。
 P09-084は、大学病院で働く看護師を対象に調査した結果、半数以上の者が「疼痛緩和の能力不足」「家族のケア」「医師とのコミュニケーション」に困難感を持っており、疼痛コントロールに関するアセスメントやモルヒネの知識、痛みの病態生理を充分に理解している者はわずか1割程度との現状報告であった。
 全体の発表・討論を通して、緩和ケアの目標である患者家族のQOL向上を目指すには、チーム医療を担うコメディカルの卒前・後教育の重要性が改めて示唆された。

Close