Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.20
Aug 2003

日本緩和医療学会 ニューズレター第20号

ポスターセッション P13 120〜124
司会 : 聖路加国際病院 緩和ケア病棟 中村めぐみ
 一般演題ポスターP13-120〜124の司会を担当させていただいた。始めの3演題は緩和ケアチームの活動に関する発表で、いずれも活発な質疑が交わされた。
 演題120:社会保険神戸中央病院緩和ケアチーム発足8ヶ月間の活動と課題については、一般病棟で症状コントロールを必要とする患者の紹介がまだ少ない可能性が考えられるという報告に対し、依頼の効果的な吸い上げ方が問われ、看護師が問題に気付き、医師を動かすことが多い現実が垣間見られた。またチームの体制についての質疑応答もなされた。
 演題121は帝京大学医学部附属市原病院緩和ケアチームによる、非癌性疼痛(癌そのものによる疼痛以外)に対する局所麻酔薬単回投与による神経ブロックの有用性についての検討であり、非癌性疼痛のとらえ方についての討議がなされた。
 演題122は、大学病院の緩和ケアを考える会が実施した全国の緩和ケアチームの実態調査報告であった。緩和ケアチームがある、今後作る予定がある病院が約半数を占める一方で、緩和ケア診療加算を算定しているところはわずかである現状がみられた。会場からはチーム設立の背景が質に影響していないかという投げかけがあった。
 演題123は看護師がキーパーソンになり、患者を支えた難治性癌性疼痛の一症例報告で、患者の自己実現の達成にはカンファレンスを通して情報交換を十分に行うこと、医療チームでかかわることの重要性が示唆された。
 演題124はがん患者の包括的ウエルビーイングの評価に関する研究報告であった。新たなQOL尺度を開発することを目的とした研究で、これまでのQOL尺度との相関、患者のQOLとしてのウエルビーイングへの影響因子が示された。対象選定の難しさから標本が小さく、一般化に向けての研究の拡大が課題として残された。

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